イラストレーションと絵の違い
芸術論とひとりごと
『イラストレーションと絵の違い』を以下に書いてみます。
1.物質感へのこだわりの有無。
物質感から離れて、図が勝負なのはイラストレーションです。
一方絵は一意の美しい物質感であることが必須です。
2.イラストレーションは印刷など何らかのメディアに乗ることを前提にしていて
そこに情報(内容)の欠損がありません。
絵は印刷その他複製物になった場合に情報(内容)が減ります。
3.図のメッセージを伝えるのがイラストレーションです。
分かり易い例としてノーマンロックウェルのイラストレーションを見てみると
描かれた人物などの図には、一瞬を切り取った物語が描かれています。
イラストレーションでは画面の中の物語を鑑賞者の目が辿って感じ取るまでに
少し時間が掛かります。
つまり図の認識後が鑑賞時間です。
絵の場合には図の認識よりも早く伝わる特別なニュアンスが勝負です。
認識より後の鑑賞時間はイラストレーションと同じと考えて頂いて構いません。
参照→認識よりも速くお届け完了
追伸
油絵の具を使い絵を描いているつもりでも上の3項目に照らし合わせてみると
イラストレーションを描いている可能性もあると言う事です。