武士から坊主
言葉のスケッチ
適当に伸ばしてあるのを後ろで一つにまとめて結わいてお仕舞。
特にこだわりがある訳でもないまま二十数年間この武士の様な髪型でやってきた。
それをこれまた決意や理由、願掛けがあるわけでもなく短く刈ってみた。
これまで髪型にも髪自体にもあまり頓着の無いまま生きて来た私も流石に
今回は少しばかり思い切りが要ったのは「よし、切る!」と決めてから
家電量販店でバリカンを買って刈り終わるまでに1日を掛けなかったことでも分かる。
これだけ短くしたのは30年振りで、大学入試へ向けての気合入れに
ツルツルにした時以来である。
それなりに決意が必要で何ら実害の無い断髪、
その効果があったのかはわからないけれど
当時先生方からは「おっ、金子、気合いれたな」と言われたことを思い出す。
鏡に映った自分を見てみれば武士から坊主にシフトした格好である。
頭髪にごま塩の混じり始めた51歳、闘いの武士から悟りの僧侶へ。
何も理由が無い様で実は、ようやく制作に自在を掴んだ記念に相応しく
見た目も変化させたかったのかもしれない。
何ら実害の無い、、、あっ、一つ思い当たる事がある。
坊主頭にした時は決まって風邪にやられた。
時は一月大寒近し、用心用心、くわばら、くわばら。