出会いは実力
言葉のスケッチ
私の永年の趣味にビリヤードがあります。
30年ほど前にハスラー2という映画が流行ったおかげで
街中にはビリヤード場が沢山できました。
当時は何時間も待ってプレーした様ですが、
私がビリヤードを始めたのは先のブームが終わった頃で
大学の帰りにアメ横に出来たビリヤード用品屋さんを
たまたま覗いたのがきっかけでした。
ショーウィンドウに飾られたキューに脚を停めて
工芸品としての美しさに見入ったのを今も覚えています。
お店の中にある何十万円、百万円を超えるキュー達は
簡単に買えるものでは無く、いつも観るだけの楽しみでした。
ブームが去ってだんだん減っていくビリヤード場の中で
老舗の球屋(ビリヤードする人は大抵そう呼びます)に縁故も出来て
私のビリヤード環境はいつの間にかとても恵まれたものになっていました。
昔ビリヤード友達だった何人かは、プロやトップアマになっていますし
ビリヤードテーブルやキュー職人である友人は名匠の域に達しています。
歴は永いのにプレーの腕前は相変わらずの私は
先日世界チャンピオンにもなったTプロとプレーさせて頂きました。
プロは私に指導してくださるためにわざと撞かせて様子を見てくれるのですが
本気の場面ではミリの精度で攻めてきます。
コテンパにやられながら、「やっぱり何の世界でもプロはいいなー」と
すがしい心持ちがしたものです。
『出会いは実力』これは私が大学で恩師に教わった言葉です。
そして人生の色々な場面で出会いに恵まれて来たわたしを
どんな時にも応援し続けてくれる一言でもあります。