油絵の具の混色について
混色で出来る全ての色を知っていますか?
油絵の具の色の選び方1.及び色の選び方2でセレクトした絵の具は
彩度、色相、堅牢度などを総合的に鑑みて選び出した基本色です。
特に油絵の具を使い慣れていない方は、混色で出来る全色を
知っておくことは大きくプラスになります。
バレットに全色を出してペインティングナイフで様々な混色を試してみましょう。
筆ではなくペインティングナイフにしたのは
絵の具が混ざっていく様子が見やすいのと掃除のし易さからです。
色(顔料)による隠ぺい力の違いなども実感を持って知ることが出来るはずです。
2色を混ぜて出来る色は想像がついても3色、4色、
5色と混色して出来る色味は想像と違っているかもしれません。
どこかで観たどうやって作るのか分らなかった色が出来上がるかもしれませんし
お気に入りの中間色が見つかるかもしれません。
そして30号位のキャンヴァスを用意しておいて作った色を
少しずつ塗ってサンプルとしてとって置くと良いでしょう。
絵画制作はデジタルではなく超アナログ世界ですから、
予め色の選択肢を多くイメージ出来る事は大切です。
モチーフを描きもしない混色遊びは勿体ない気がするかもしれませんが
1度やっておけば済むことですので徹底的にやってみましょう。
混色する色の数がある程度以上になってくると
大体似た色のグレーになりますのでそうなったら
混色の終点と思っていただいて構いません。
色々な色が出来上がるはずですが、一つだけ大切な事があります。
どの色も『汚い色』と思って見てはいけないと言う事です。
全ては、組み合わせや乗せ方塗り方で美を
発生させることが出来る一意の色です。
追伸
混色によって作ることが出来る全色を知っておくことは
料理人がイメージした或いは口にした味を再現する能力と同じです。
しっかりマスターしましょう。