油絵の具(色選びについての補足)
油絵の具は、顔料と乾性油を主成分とすることや顔料の化学組成上の理由により、
避けなければならない組み合わせがあることは先に書いた通りです。
また色の選択は、混色が自由で堅牢性が高く、
メーカーを問わずほぼ共通した名前の基本色にしてあります。
→画材の神さま『油絵の具』を読む
絵の具名について
油絵の具の色の名称については特に決まりがあるわけではありません。
故に各絵の具メーカーが付ける色の名前はバラバラです。
外国製の絵の具では、各国語表記されているのでさらに分かり難いと思います。
追加する基本色
今回追加する色は、この色が無ければ作り出せない色味を持つ絵の具です。
但し、隠蔽(いんぺい)力が強過ぎて、扱い難く感じたり、絵の具の物質感に癖があったり、
絵の具メーカーによって名前が違ったりするかもしれませんので、
使用顔料が同じものを探して選んでください。
マツダスーパー油絵の具には、色名のほかに、堅牢度、透明不透明、顔料名、の表記があります。
これらは必要な情報ですが表記のあるメーカーは少ないのが現状です。
マツダスーパー油絵の具を例に( )内は顔料名を記載しましたので、
他メーカーの絵の具はこの使用顔料名で選んで下さい。紫色
コバルトバイオレット(リン酸コバルト・リチウム)青色
プルシャンブルー(紺青、ミロリーブルー)
シアニンブルー(フタロシアニン)緑色
シアニングリーン(フタロシアニン)
サップグリーン(フタロシアニン)褐色
トランスオキサイドレッド(透明酸化鉄)
トランスオキサイドイエロー(透明酸化鉄)赤色
ブライトレッドライト(ペリレン)黄色
パーマネントイエロー(ジスアゾ)
オーレオリン(亜硝酸コバルトカリ錯化合物)
この他にも独特の色味を持った絵の具がありますが、
それらの絵の具を絵の具箱に加える場合には以下の点に注意してください。
2、堅牢性が高いこと
3、混色で作ることが出来る中間色ではないこと
古今の色彩画家といわれる画家でもパレット上の絵の具数は十数色です。
限られた色数から無限の色を感じさせる表現力が大切なので、
色数は増やしすぎない様にしましょう。