絵を描いてみることのメリット
芸術論とひとりごと
絵を描いてみることのメリットは普段の生活で使わない感覚を使い
新たな観方や発見を得るところにあります。
例えば上の写真の様にテーブルの上に玉子が一つ置いてあるとして
それをデッサンする時、描かなければならないのは玉子だけではありません。
描いてみれば、テーブル面も背景の壁も同じく画面の一部であることに気づき
感性が自然にテーブル面、背景の壁にも手を入れさせるでしょう。
制作の過程で玉子の存在は周囲との絶妙な関係のものとに成り立っていることが理解できますし、
玉子、テーブル、背景の壁、単体ではなくそれぞれの関係を描き出すことで
絵の中で玉子の存在が確かなものとなって行くことが実感できるはずです。
絵画制作では相対的な関係に自然に目を向けることになります。
これは日常生活であまり使われることが無い感覚と視点です、
絵を描いてみることのメリットの一つと言えるでしょう。