画材→絵の部分→絵の完成
絵の具に限らず鉛筆や木炭やパステル等々の描画材料は
画面に付けられると同時に画材色から絵の物質感に変換されなければなりません。
画面の上でも単純な○色に見える状態ではいけない訳です。
その為には画面への描画材料の付け方を工夫することになります。
簡単な例として→シンクタンク トーン(濃淡)の性質の違い 参照
画面上での『いぢり方』の工夫も描画材料によって違います。
【木炭】
紙への木炭の粉の付き方の工夫、擦り込む、押える
表面にそっと乗せる、これらの組み合わせetc
【油絵の具】
下層の絵の具と上層の絵の具の重ね具合、透過具合、
画面上で練る様に混色、拭き取る、これらの組み合わせetc
以上の努力工夫が上手く行ったとしましょう。
『絵は相対的に存在成立します』
画面の中で上手く描けた場所は単独で存在するわけではありません。
常にその周囲との関係(組み合わせの在り方)によって
在り方や見え方の影響を受けています。
この周囲との関係まで上手く行った状態で埋め尽くされた時に絵は完成します。
描きながら描いている時、画面の中に明確な価値(ヴァルール)を
持った場所は先ずは部分として発生します。
その明確な価値に周囲を対応させて行く制作の順路は
もっともシンプルで手堅い絵画制作の方法です。
追伸
簡単に言えば、細密描写の様に「ここがこう、その隣はこう、更にその隣はこうなっている」
と言う描き進め方です。