色々な表情を見せる絵
芸術論とひとりごと
今日は絵が物質であることの優位性の話です。
私は絵が物質そのものであることを大切にしています。
下の写真は出来上がった絵を正面からではなく斜めの浅い角度から見た時の様子です。
削り込んだ線の集積が光を反射してキラキラ輝く線の流れとして見えています。
この様に正面から見た時とは違う表情を見せることは、
絵が物質そのものであることから得られる優位な点です。
もちろんそこに特別な美しさや面白さが在ることは必須です。
通常絵を観るときは正面から見ますしその距離の取り方も画面の大きさに応じて測られます。
しかし一枚の絵が掛けてあって気にもしないまま、前を歩いて横切る時
視野に入るのはこんな浅い角度からかもしれません。
また画面への光の当たり方も様々です。
どの様な場面でも特別な一意の表情を持つことは大切なことだと私は考えています。
絵も人も同じでしょ?「ああ、こんな一面もあるのか、、」は大切な価値の更新です。
追伸
今まで展覧会等でご来場されたお客さんの中で、先の光にかざした画面の表情を見つけて
「わーっ、キラキラしてきれい、、。」と仰られた方が、お二方だけいらっしゃいました。
写真の絵はF15号 作品名「三観」 という絵です。
8月3日~9日 東京 日本橋三越 6階 美術特選画廊 「ざ てわざⅢ」 に出品していますので
ご興味がおありの方は是非色々な角度からご覧になってみてください。
絵はどこからどう観てもいいのです。