制作の中の当り前 『無茶をしない』

芸術論とひとりごと

無茶をすれば絵は直ぐに壊れます。

昨日書いた「あいまいなまま画面を触る」ことも無茶の一種です。

よく目にする無茶として描画材料の使い方の無茶があります。

例えば、デッサンする時に未だどうなのか分らない段階で

強い線や強い調子(この場合は濃度)を付けてしまえば

それは、絵の一部では無く、単なる汚れとなり画面全体を見づらくし

その後の制作を強力に邪魔します。

ここで一つ提案があります。

デッサンを以下の設定で描いてみてください。

描くデッサンは2枚です。

制作時間はそれぞれ3時間ずつ。

モチーフ
テーブルの上に白い皿
その上にリンゴと玉ねぎを一個ずつ乗せる。

構図は下の写真の様な感じです。
IMG_4302 のコピー

用意するもの
厚手の紙のスケッチブック
鉛筆  4H、HB、4B の3本
※消しゴムは無し

デッサン1 
鉛筆を4B→HB→4Hの順に1時間経つごとに持ち替えて下さい。
つまり最初の1時間は4Bだけを使い、次の1時間はHBだけを使い、
最後の1時間は4Hだけを使って描きます。

デッサン2 
鉛筆を4H→HB→4Bの順に1時間経つごとに持ち替えて下さい。
つまり最初の1時間は4Hだけを使い、次の1時間はHBだけを使い、
最後の1時間は4Bだけを使って描きます。

どうでしたか?

実践してみれば一目瞭然でしょう。

デッサン1のやり方には無理があります。

画材の使い方の無茶はストレートに制作に影響します。

様々な場面でこういった事がが起きますので『無茶なことをしてないか』考えてみて下さい。

そして『制作の為の当たり前』を一つずつ増やして行きましょう。

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