絵画制作のプロセス 2.情報の操作

芸術論とひとりごと

モチーフを観て得た情報は、多くの場合そのままでは絵に適した状態ではありません。

ですから先ずは観たままに正確に描いても『美しい絵』にならないのは

当たり前だと言うことを認識しましょう。

一つだけ例を挙げてみます。

下の写真では、光の当たった猫の鼻のこちら側には暗い陰影があります。

この部分をこのままの暗さで正確に描き写してしまうと

ネコの頭部の自然な立体感を損なってしまいます。

IMG_4690 のコピー

同様に現実の情報の適不適は、色、形、その他多岐にわたり

どのようなモチーフの場合にも混在して現前します。

『頭の中にプールした情報をどの様に描けば最も良い状態となるのか』

都合の良い要素は延長し、不都合な情報は控えめに扱うか又は削除するか。

削除した場合の全体への影響はどうなるか等々、、。

このプロセスは絵を創る本質部分であり

次のプロセス『3.イメージ通りに描く』の設計図となります。

『プロセス2.情報の操作』これがあるおかげで、

『絵は必ず現実よりも美しいもの』として描き上げる事が出来るのです。

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